日経新聞5/19(日)
ダイエット飲料、週1本でも糖尿病リスク高まる(34面)
カロリーを抑えたダイエット用の清涼飲料や炭 酸飲料を週に1本(約250ミリリットル)以上飲む中年男性はほとんど飲まない人に比べ、2型糖尿病を発症する危険性が1.7倍になるとの研究成果を桜井 勝金沢医科大准教授(公衆衛生学)らが18日までにまとめ、欧州の専門誌に発表した。
桜井准教授によると、清涼飲料に含まれる人工甘味料が甘いものへの食欲を増進させている可能性がある。肥満度の高い人が、そうした飲み物を好む傾向があるとも考えられるという。
富山県の金属製造工場に勤務する35〜55歳の男性2037人を対象に、ノンカロリーをうたった果汁飲料や炭酸を飲む頻度や量を毎年の健康診断で尋ね、2003年から追跡調査した。10年までに170人が肥満や運動不足などが原因で起きる2型糖尿病になった。
家族の既往歴や本人の運動習慣、喫煙、飲酒量など糖尿病に関わる他の要因を除外し、飲料と発症との関連を計算した。〔共同〕
気になり過ぎるので全文引用。
記事の中でも「肥満度の高い人が、そうした飲み物を好む傾向があるとも考えられるという」と指摘があるように、因果関係が逆のケースと考えるのが自然のような気がする。ダイエット飲料のリスクについて、統計的手法以外のアプローチも含めて説明されているのであれば、説得力はあるけど…。
シェールガス、米が対日輸出解禁/エネルギー調達多様に(3面)
米政府が新型ガス「シェールガス」の増産で価格が低下している液化天然ガス(LNG)の対日輸出を解禁した。中東依存が大きかった日本のエネルギー戦略を大きく変える可能性を秘める。安価な米国産ガスを得れば、ガスの輸入交渉で強力な切り札を手に入れることになり、欧米に比べて割高なLNGの輸入価格の押し下げにもつながる。
これは本当にいいニュース。
12年度の発電に占める火力の割合は88%と過去最高で、その半分をLNGが占め、米国からの輸入でLNG調達価格は20年には最大15%下落。(もう少し下がらないのか)
米国は生産量増加に対して、国内での消費が伸びないために輸出解禁に踏み切ったとのこと。雇用増も期待。ただし、国内のガス価格上昇につながるとして大口需要家を中心に輸出拡大への反対論は根強い。
この話題については「今を読み解く」(21面)で取り上げられており、シェール革命の日本への効果について対照的に扱った2冊の本が紹介されている。シェール革命に懐疑的で、省エネの深掘りと再生可能エネルギー利用のグリーンイノベーションの重要性を説く後者は少し気になる。
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成長戦略にインフラ再生 運営権売却は切り札か(11面・日曜に考える)
安倍晋三政権は6月発 表の成長戦略に「PFI(プライベート・ファイナンス・イニシアチブ)」と呼ばれる民間の力を活用したインフラ整備の促進を盛り込む方針だ。企業が資金の 出し手にとどまっていた従来のPFIから踏み込み、インフラの運営自体を委ねる新方式を全国で広める。
取り上げられているのは、インフラの所有権を国や自治体が保持したまま、運営権を民間企業に売却する「コンセッション」。2011年のPFI法改正により一部のインフラで可能になり、今後さらに範囲が拡大。
更新投資費の膨張が目に見えている国や自治体は民間委託に希望を託したいところで、仙台空港は民間委託の第一号を目指している。
海外の先行事例の中では「もうけすぎ」と批判が出ている事例(シカゴの高速道路で複数回にわたって値上げ)もあるというが、今後の財政難を考えると、こういった取り組みが少しでも広がると良いと思う。
読書欄
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中心テーマは(1)多くの人々がネット上で対話し問題を解くためには具体的にどう協力すればいいか(2)コンピュータが人間による知の生産をいかに支援できるのか。
このテーマの中で、オープンソースならぬオープンサイエンスが重要になってくるというのが本書の主張。コンピュータと人間というテーマは、常に気になる内容なので読んでおきたい。
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世界で一番やさしい雨/大崎善生(36面)
パリのカフェでビールを飲んでいる話から始まるエッセイ。おフランスなんて羨ましいザマスね、なんて斜めから記事を読んでいたら、「将棋世界」編集者時代に、将棋連盟パリ支部長として付き合いのあったフランス人の友人の闘病の話が挟まれ、最後は優しい気持ちになれた。
哲おじさんと学くん(第2話:僕が存在する事の不思議さ)
日曜のみという、自分のために作られたかのような連載であることが判明。
今回は学くんの「何で?何で?」が爆発。ここまで根本的な疑問ばかり抱えている人は付き合いづらいので、哲おじさんの話の方を聞きたい(笑)