なぜ姫川亜弓は成功し続けるのか〜美内すずえ『ガラスの仮面』4
- 作者: 美内すずえ
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 1994/03/01
- メディア: 文庫
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そして、終盤では、マヤが「嵐が丘」のキャサリン(子ども時代)役のオーディションを受けますが、「ふたりの王女」(14巻)のときと異なり、オーディションは他の候補に完敗しながらも、可能性のみで合格という珍しい展開になっています。ところが、この舞台において、マヤの「舞台あらし」ぶりは最高潮に達してしまうのです・・・。
さて、亜弓さんの凄いところは、努力家であるところ。役作りのために、実際に路上生活を始めるなんて、中学生の女の子の発想ではあり得ません。髪も自分でジョキジョキ切り落としているし。
こういう自分を変える努力が次々に報われるという意味では、亜弓さんは恵まれているように見えますが、やはり水面下での高速の水かきがあってこそなのでしょう。天然系、動物的、本能の娘であるマヤよりも、努力型天才の亜弓さんを応援してあげたい。